Monthly Archives: September 2020

オルソケラトロジーで乱視矯正もしっかりと

過ごしやすい秋の日々に人間肥ゆる秋の地を行く今日この頃です・・・。

ここのところ、毎週末に勉強する機会があり、ありがたいやら、消化不良で胃と頭が痛いやら、てんてこ舞いの毎日ですが、大内眼科に新しく仲間入りしたレンズのご紹介です。

その名も【マイエメラルドプレミア】(厚生労働省認可)

乱視矯正が可能なオルソケラトロジーレンズです。

大内眼科が今まで導入していたオルソケラトロジーレンズは、国内生産で日本人特有の角膜の形に合わせたデザイン設計がされている【ブレスオーコレクト】というレンズです。

レンズ素材の酸素透過係数が非常に高く、また柔らかハードレンズなので割れたり破損しにくく、且つ装用感は非常にマイルドです。

近視矯正だけであれば、十分、対応できるレンズで、当院でも、沢山のユーザーさんが使っていて、昼間の活動時間帯は裸眼での生活をされています。

しかし、乱視矯正力があまり強くなく、乱視度数が1.00Dを超えると、

近視は矯正されても、乱視が若干残存してしまう傾向がありました。

そこで、乱視矯正もできるオルソケラトロジーレンズを探してみたところ、米国製でマイエメラルドプレミアムというレンズがありました。

今回、新しく導入するレンズの基となる【マイエメラルド】は、アメリカのEuclid Systems Co.が製造しています。

2004年に米国FDA(食品医薬局)にて認可を受けてからすでに16年で世界シェアはトップクラスの販売実績を持つレンズになります。

韓国、台湾、中国、EU(ヨーロッパ)、ロシア各国で国家機関にて認可を受けていて、レンズの安全性や効果実績も多くの国で認められているレンズとなります。

近年、世界中で研究が進められている「オルソケラトロジーと近視進行抑制効果に関する研究」においても採用される頻度が最も高く、

日本国内では、関東地方にあるガマの油売りで有名な地方の研究機関さんであるとか、我らが(?)京都の地元医科大学さんの近視進行抑制研究で使用されているレンズが【マイエメラルド】です。

その【マイエメラルド】に乱視矯正デザインが施された『マイエメラルドプレミアム』を当院で導入することになりました。

もちろん、合う合わないがありますから、万人に使っていただけるとは思ってはいませんが、

乱視矯正力が弱いことが原因で、オルソケラトロジー効果を感じることができないことがあれば、

お試し頂くことをお勧めします。

ただし、乱視の対応はC-3.00Dまで、乱視の軸は180度の直乱視のみになります。

それ以上の強い乱視では、完全に乱視をゼロにすることは難しいかもしれませんが、

乱視を少なくすることは可能かもしれません。

レーシックとの違いは、

レーシックが不可逆性(手術をした後は元に戻せない)で、角膜全体の厚み約520μmのうち、150μm前後を切除するのに対し、

オルソケラトロジーにおける角膜の変化は、角膜上皮と呼ばれる最表面の層に対してのみで、

変化する厚みは、わずか10μm前後です。可逆性でレンズ装用をやめれば元に戻ります。

更に、レーシックは成人していないとできませんが、

オルソケラトロジーは、ガイドラインをしっかりと遵守したうえで、

保護者の監督のもと未成年・小児でも装用することが可能です。

しかしながら、レンズのケアが面倒くさい方、定期検診にお越し頂けない方にはお勧めしません。

レンズケアはブレスオーコレクトもマイエメラルドプレミアムも同じです。

朝のレンズ装脱後、こすり洗い⇒すすぎ⇒オーツーセプト消毒保存⇒夜の装用前、軽くこすり洗い⇒すすぎ⇒装用⇒睡眠です。

ケアそのものは、難しいことも何もありません。歯磨きやお皿洗いと同じで、しっかり丁寧に洗う事、洗った後は消毒するだけです。

ご自身の眼がオルソケラトロジーの適応があるかどうかは、予約制の適応検査で確認することができます。お気軽にお声がけください。

ここからは、個人的な見解になりますが、オルソケラトロジーを実施する中で、大人として一番難しいと感じるのは、

フィッティングでも、度数合わせでも、付け外しの方法でも、ケア用品の使い方でも、各種検査手法でもなく、

睡眠時間の確保だと思います。一日6時間以上の睡眠、つまり閉瞼しての6時間以上のレンズ装用が一番難しいです。

でも、それができれば、朝起きてレンズをはずしたときに眼鏡もコンタクトレンズもしていないのに、窓の外の遠くのビルの看板が見えるのは、なかなかの感動です。

定年退職したら、お弁当作らなくてよくなったら、ゆっくり朝まで寝よう

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自動体温測定器設置しました!

真夏の日差しもすっかり弱くなり、ようやく過ごしやすい季節になりました。

上の写真、いきなり出てきましたが、当院の受付に可愛い機械が仲間入りしました。

自動体温測定器です。

COVID-19感染予防対策として、非接触型で触れる必要のないものを導入しました。

機械に近づいていただければ自動で体温を測定します。

受付で診察券を出すときに、体温測定器の眼と皆様の眼を合わせて見つめあってください。

何故か、ちょっと、ドキドキします🤣。

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キッズデザイン賞おめでとうございます。

ココ2日ほど、わずかに暑さがマシになったような気がするのは、気のせいでしょうか?

小さい秋が、少しずつ近づいてきていると思い込みたい今日この頃です。

さて、当院でも小児の弱視や斜視の患者さんに

『視力の成長記録ノート』として活用させて頂いている

【みるみる手帳】を企画運営作成している

一般社団法人みるみるプロジェクト様が、 2019年4月から展開している

「子どもの弱視斜視治療の支援連携活動 【みるみるプロジェクト】」

の取り組みに対し、第14回キッズデザイン賞(2020年)を受賞されたそうです。

https://mirumirunet.com/index.html

おめでとうございます!

昨年2019年の「みるみる手帳」そのものでのキッズデザイン大賞を受賞に続いて、2年連続の受賞は嬉しいですね。

非常にカラフルで分かりやすい内容で、斜視や弱視の解説が書かれています。

原因や治療法、訓練についても優しい文章で表現されています。

それだけではなく、近視や遠視などの屈折異常についてもしっかりと説明がなされていて、

我々も、みるみる手帳の内容を使って、患者さんやご家族さんに説明することも多いです。

乳幼児の体の成長に関しては、母子手帳を見るとある程度の経緯が判るようになっていますが、

目についての記載は、記載する場所もないものがほとんどです。

しかし、眼科で治療を受けている乳幼児にとって、体の成長記録と同じぐらい、目の成長記録、治療記録は大切なものだと思います。

目の母子健康手帳として、この『みるみる手帳』を活用したいと思っているのが、当院での採用の経緯です。

大人になった時に、子供の頃に眼科でどんな治療をしていたのかがわかるようにしたいと思います。

今年は、弱視治療の味方としてのプロジェクト活動そのものが認められたとのこと。

いつもありがとうございます。

これからも、みるみる手帳、活用させて頂きます。

 

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